EXPO Nippon
2008年12月〜2009年3月
近年、世界各国で日本文化への関心が高まり、国内でも日本の伝統的なモノやコトが再認識され、時代に合った編集が施されるようになっています。
「EXPO Nippon」はそんなニッポンカルチャーをコンバースの新解釈で発信する架空の博覧会。日本が誇る匠の業が際立つ「伝統工芸品」に注目し、それらの新しい可能性を世の中へ提案する「粋」なシューズを出品していきます。
ワジマ WAJIMA
石川県の「輪島塗」をモチーフに、漆器の風合いをツヤ感のある黒や朱色のレザーアッパーで表現。ゴールドのアンクルパッチやカカト部分は沈金(ちんきん)・蒔絵(まきえ)と呼ばれる金箔の加飾技法をイメージしています。高級感のある1足に仕上がっています。
オワリシッポウ OWARI-SHIPPO
愛知県の「尾張七宝 (おわりしっぽう)」をモチーフとしたデザイン。花鳥風月の図柄をあしらった七宝焼の質感を、光沢あるマルチカラーで表現。輪郭となる部分に銀線を施す「有線七宝」の技法を、メタリックカラーのパイピングとして落とし込んでいます。深みのあるカラーで随所にこだわりの見られるオールスターです。
ヒダイチイイットウ HIDA-ICHII-ITTO
岐阜県の「飛騨一位一刀彫 (ひだいちいいっとうほり)」がモチーフ。木理が非常に美しい銘木材「イチイ」を、木目調に加工したレザーアッパーで表現。縫い目の無いシームレス仕様で表面はヌバックのようななめらかな仕上がりです。アンクルパッチは一刀彫を彷彿とさせるレーザーカットを施し、アッパーカラーのブラウンとアイボリーはそれぞれイチイの木の「赤太」と「白太」をイメージしています。
ヒゴマリ HIGO-MARI
熊本県の「肥後まり」をモチーフとしたオールスター。肥後まりに用いられる伝統的な模様のひとつ「風ぐるま」をアッパーの柄としてカラフルに表現。外腰にはワンポイントとして同柄のワッペンを施しています。特徴ある幾何学模様とカラーパターンが、どこか懐かしさを感じさせる素朴な1足です。
イセカタガミ ISE-KATAGAMI
三重県の「伊勢形紙」がモチーフ。アッパーの内側には縞模様を均等に彫り出す「縞彫り (しまぼり)」のパターンを、外側には小さな穴をたくさん彫り出す「錐彫り (きりぼり)」のパターンをそれぞれ表現。カラーリングは形紙に使用される柿渋色を落とし込んでいます。シンセティックレザーとキャンバスを張り合わせたコンビ使いにアシンメトリーデザインを採用した、シックな風合いながら遊び心あふれる1足です。